インターネットにひどく依存してしまうと、心や体の健康を壊してしまう、成長に悪影響を与えてしまう、親や友人との関係が壊れてしまう、生活が乱れてしまう、など自分にとっても周囲の人にとっても悪い状況におちいってしまいます。最悪の場合、命をおとしてしまう人もいます。
ネット依存は実はとても怖い病気なのです。
心や体への影響は?
インターネット依存症は新しい病気です。
長時間使い続けるとどうなるのかという研究は始まったばかりです。まだまだわからないことも多くあります。
大人と違い子どもはまだ心も体も成長中です。長時間ネットを使うことの影響は大人より深刻だと考えて、使いすぎには気をつけましょう。
肩や首のこりや痛み
私たちの首は、重たい頭を支えています。スマートフォンやタブレットを見る姿勢が悪いと、首や肩に負担がかかり、こってしまったり、痛みがでることもあります。ひどくなると気持ちが悪くなったりします。また、猫背になったりして内臓の働きが悪くなることもあるようです。
目が悪くなる
長時間ディスプレイ(画面)を見続けると、視力が悪くなったり、まばたきせずに見ることでドライアイになったりします。またディスプレイから出るブルーライトは太陽の光と同じ紫外線を含んでいるため、目にとても負担がかかります。またスマホのような小さな画面を長時間集中して見続けることで、目のピント調節がうまくいかず、老眼のような症状になったり、急性内斜視(黒目の位置が内側に向いている)病気になることがあるなどの、さまざまな眼病の原因にもなってしまいます。
睡眠不足
寝る前にブルーライトをみると寝つきが悪くなります。スマホのように簡単に持ち運べる道具を布団の中に持ち込んで見ていると、なかなか眠れないこともあります。睡眠はとても大切です。寝ている間に体はいろいろなことをしています。成長ホルモンが出て体つくりをしていたり、疲れをとったり、壊れた部分を修復したり、脳が記憶の保存をしたりしています。睡眠はしっかりとりましょう。
口やあごへの影響
スマホを長時間使っていると、口が開けづらくなったり、口を開けようとするとあごが痛くなることがあります。あごの血流が悪くなるのが原因といわれています。
他にも虫歯になっているひともいます。夜、歯みがきをしないまま寝てしまったり、なにか食べながらスマホやゲームをしていて常に口の中に食べ物が入っていて不衛生になり唾液で中和することができないためです。ほほの筋肉をマッサージしたり、しっかり歯みがきをするなどの予防が必要ですね。
運動不足
室内でネットゲームや動画を見ることだけが遊びになってしまうと、運動不足で太ってしまったり、生活習慣病になってしまったりします。筋肉や骨を強くしたり、柔軟にしたりして体力をつけることは生きるために大切なことです。
気持ちが落ち込む
インターネットやスマホをやりすぎてしまい、気持ちが落ち込む「うつ」という病気になる人がいます。運動不足や不規則な生活、目の使いすぎ、肩こりなどから自律神経のバランスが悪くなってしまい、落ち込んだりしてしまいます。またSNSなどをしていて自分と比較して落ち込むなど、いろいろな原因があります。中には病院に通って治療をしなくてはならなくなってしまう人もいます。
他にも深刻な影響がたくさん
成績が下がったり、脳の神経がダメージを受けるなどマイナスな影響が多くあります。ネット依存はとても怖い病気なのです。
生活への影響は?
深夜遅くまで、もしくは明け方までネットをするのが当たり前になってしまい、朝起きられなくなり学校を遅刻したり、休んでしまう人がいます。また、ネットをやめさせようとしたりスマホを取り上げようとした親に対して暴力をふるったり「死ね、うるさい」などと暴言を吐いて家族を悲しませたり、親子関係が悪くなってしまう人がいます。インターネット依存症になると性格が依存前と全く違ってしまい、人間関係も悪くなってしまいます。また、学校に行かなくなると社会とのつながりがなくなり、閉鎖的な生活になってしまいます。長く依存状態にいることで、将来働くこともできなくなってしまいます。ニートやスネップといわれる人が増えることは大きな社会問題にもなっています。