インターネットに依存するとどうなってしまうのでしょう?
ここでは実際に依存してしまったひとの体験談を紹介しています
A君の場合(小学校5年生男子)
毎日パソコンでオンラインゲームをしていたAくん。
Aくんがしていたゲームはアバターを作ると、ゲームもできて、ゲームの中に住むことができるゲームでした。毎日夜おそくまでゲームの中で知り合った人と対戦したり、話をしたりしていました。
以前は友だちがたくさんいたAくんですが、ゲームをするようになってからいつも眠くて頭もぼんやりしているので、保健室で寝ていることが多くなりました。
ゲームの中では庭でニワトリを飼っていたので、学校の友だちに「ぼくの家ではニワトリ飼っているんだよ」と話したら友だちに信じてもらえず、だんだん学校の友だちがはなれていってしまいました。
その後・・・
Aくんは中学に入ったときにスマホを買ってもらいます。
そしてますますネットにハマッてしまいました。でもスマホ代金があまりに高いので親がスマホを解約してしまいました。はじめは落ち込んでいたAくんだけどスマホが使えなくなってしばらくしたら、スマホに対して執着しなくなりました。
Cさんの場合(小学校6年生女子)
Cさんはスマホを買ってもらってLINEをはじめました。
仲のいい友だちと5人でLINEのグループを作って、学校から帰ると毎日LINEで友だちと話をするようになりました。楽しかったのですが、ある日ピアノの練習中LINEが鳴ったので、見るとクラスの友だちの悪口を他のメンバーが話しているところでした。ピアノの練習をしないといけないのに、LINEが鳴るたびにピアノをやめてスマホを見ていたので、いいかげんお母さんにおこられてしまいました。でも今さらグループをぬけることはできないので、いつのまにかピアノの練習をしなくなってしまいました。夜、宿題をしているときもLINEが鳴るとついスマホを見てしまいます。
成績も視力もどんどん落ちてきて困るけどやめられません。
その後・・・
Cさんは中学校に入って、学校の講習会でインターネットがやめられない「依存症」という病気があることを知りました。
保健の先生に相談すると、いろいろ話を聞いてくれて、ほっとしました。中学に入ったのをきっかけに、LINEを削除することを親と決めました。いつも鳴っていたLINEが鳴らなくなって初めは不安だったけど、趣味の料理のサイトを見て作ってみたりするようになってからは、まったく気にならなくなりました。
他にやりたいことがみつかると抜けられる?
ネット依存症に悩むひとが、ネットをしなくても大丈夫になるためにはいろいろな方法があります。
Aくんのように親にスマホを解約してもらって、ネットが簡単に
使えなくなったケース、Cさんのようにほかに楽しいことが見つかったケース。
ひとりで悩んで回復したひともいますが、リアルな世界で話をしたり、Cさんのように保健の先生に相談して回復のカギを手にいれるひともいます。