ネットを使っていても、ネット依存になるひととならないひとがいます。
どうして依存してしまうひとがいるのでしょう。
社会や家庭の環境
- インターネット社会
- 車と同じように今インターネットは私たちの生活には欠かせないものとなっています。いつでもどこでもネットにつながることができ、目的を決めずに利用すると、だれでもネットに依存する可能性があります。
- コンテンツ・アプリ
- 種類が豊富。新しいものがつぎつぎに出たり、流行や口コミで目的がなく使い始めてはまってしまう人もいます。無料で使えたり、ポイントや宣伝など提供側の意図で依存しやすい場合もあります。
- 家庭のスタイル
- 家庭でも家族がそれぞれインターネットにつながるデバイス(道具)をもっている家庭もあります。ルールや約束なく自分の都合だけで使っていると家族の会話が減るなどで依存しやすい家庭環境になってしまいます。
- 道具
- スマホやゲーム機、ウェアラブル端末などどこにでも持ち歩けるサイズであることや特にスマホは操作が簡単でだれでも使えるため依存する年齢も幅広くなっています。
ネット依存は病気なのかはっきりしない?
ネット依存は新しい病気です。ゲームのやりすぎについては近く病気と認められることになりそうですが、SNSやコンテンツなどの依存は「これ」という診断基準がなく、研究者やお医者さんなどが研究していますが、新しい病気なのでまだエビデンス(証拠や根拠)も少なく病気と診断するのが難しいようです。
いっぽう、社会は急速にネットを必要としたサービスが加速していて、依存する人は増えています。ネット依存の問題で悩む人やその家族はとても困っているのに、病気として治療も受けることが難しいのが現状なのです。
使う人の性格も関係ある?
こだわりが強い、集中力がとても高いなど依存しやすい性格があります。生まれつきのものから、成長する過程でこだわりが強くなったり、リアルなコミュニケーションが苦手になることもありますが、依存する人にはその人の性格や障害が原因の場合もあります。
みんなと同じでいたい
SNSはいろいろな人とつながることができ、学校の友だちとグループを作ることも多くあります。グループ内でみんなの言葉をみていると、空気をよみながら同じようなコメントをしたり、すぐに返事をしたりという、人に合わせた生活になりがちです。常にSNSをチェックするようになり、気付けば長時間利用していたり、SNSのチェックにとらわれて、やらなくてはならないことができていなくて失敗してしまうこともあります。
人によく思われたい
いろいろな種類のSNSがありますが、ほとんどのSNSに「いいね」と書いた人に対して、評価するボタンが付いています。
目立ちたい・アピールしたい
オンラインゲームで上位になったり、動画で注目されると気持ちよくなったり、刺激を感じます。もっともっと・・・と、刺激や快感を求めたいという気持ちになってしまい、ますますネットにのめりこんでしまいます。
人とのつながり
学校の友だち以外の人と、共通のテーマで話したり共感しあうことができると、学校の友だちよりネットの中で会話をするほうが楽しくなってしまったり、いつでも自分の都合で会話ができるネットのコミュニケーションのほうが楽に感じるようになり、ネットが自分にとって居心地のいい場所になってしまうことがあります。
現実逃避・ストレス発散
学校や生活の中で「いやだな~」と感じることがあったとき、ネットをして嫌なことを忘れようとしたり、ストレス発散にネットを使っていてやめられなくなってしまうことがあります。
なりたい自分になれる?
ネットは匿名で利用できるため、自分がなりたい自分を演じることができます。現実でなりたい自分になることはむずかしいけれど、ネットだと簡単になれるため、はまってしまう人がいます。
ひまつぶし、すき間時間
スマホは持ち運びができ、いつでもどこでも使うことができます。少し時間ができたらすぐスマホを見るという行為が当たり前になってしまっています。結果、ぼんやりする時間がなくなり、自分のことや他のことを考えたり、次の準備をするなど無意識に脳がしていたことができなくなってしまった人が増えています。
お金と時間を使う
ゲームなどで課金をしたり、SNSや動画で多くの時間を使うと、やめようと思ったときにそれまでかかったお金や時間が無駄になってしまうような気がして、やめたくてもやめられなくなってしまうことがあります。